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八重山諸島西表島から得られた絶滅危惧魚類ホウセキハタモドキ

中村潤平・立原一憲・福地伊芙映・本村浩之

Abstract / Introduction / Summary:

ホウセキハタモドキEpinephelus miliaris (Valenciennes, 1830)は環境省が発行する海洋生物レッドリストにおいて絶滅危惧IB類に指定されているハタ科ハタ族魚類(Serranidae: Epinephelini)であり(環境省,2017),アフリカ東岸から日本,サモアにかけてのインド・太平洋の島嶼域に分布する(Cabanban and Sadovy de Mitcheson, 2011).本種の日本国内における分布記録は少なく,これまで沖縄島と石垣島からのみ報告されていた(瀬能,2013). 2019年6月12日に八重山諸島西表島沖の水深160 mで第2著者により1個体のホウセキハタモドキが釣獲された.本標本は本種の西表島における初めての記録であるためここに報告し,形態・色彩を詳細に記載する.