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奄美群島におけるメカジキの確かな記録

是枝伶旺・前川隆則・本村浩之

Abstract / Introduction / Summary:

メカジキXiphias gladius Linnaeus, 1758はカジキ亜目において唯一,腹鰭をもたないという特徴をもち,本種のみでメカジキ科メカジキ属を構成する(中坊・土居内,2013).本種は世界中の温帯から熱帯域に生息し,国内においては北海道から九州南岸の日本海・東シナ海,太平洋沖,瀬戸内海,琉球列島から広く記録されているが(中坊・土居内,2013),奄美群島における標本などに基づく正確な記録は存在しない(Mochida and Motomura, 2018; Nakae et al., 2018;本村ほか,2019). 2019年4月に奄美大島近海から1個体のメカジキが水揚げされた.この個体は奄美群島における本種の標本に基づく確かな記録となるため,ここに報告する.