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大地の公園「ジオパーク」の自然保護と教育普及

大木公彦

Abstract / Introduction / Summary:

学生に「ジオパークを知っていますか」と挙 手を求めると,ほとんど手が挙がらない.残念な がら市民にも十分に知られているとは言い難い. 2004 年からユネスコの支援事業として行われて きた世界ジオパークネットワークの活動が,2015 年 11 月 に「 国 際 地 質 科 学 ジ オ パ ー ク 計 画 (International Geoscience and Geoparks Program: IGGP)」として,ユネスコの正式事業になった. 現在,日本には 31 の日本ジオパーク,8 つの世 界ジオパークが誕生している. 鹿児島県では 2011 年 9 月に霧島ジオパーク, 2013 年 9 月に桜島・錦江湾ジオパーク,2015 年 10 月に三島村・鬼界カルデラジオパークが日本 ジオパークに認定された.九州より広い北海道を 除く都府県で,三カ所のジオパークを持つのは秋 田県,新潟県と鹿児島県の 3 つである.ちなみに 北海道には 5 つのジオパークがある.ここではジ オパークの概要,ジオパーク内の自然保護と教育 普及における課題と展望について述べてみたい.