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イレズミオオメエソ Synodus oculeus の 鹿児島県与論島からの記録

笹木大地・本村浩之・木村清志

Abstract / Introduction / Summary:

エソ科魚類 Synodontidae は世界で 4 属約 57 種 が知られており(Nelson, 2006),日本近海にも 4 属 23 種が分布し,このうちアカエソ属 Synodus Scopoli, 1777 は 14 種 が 分 布 し て い る(Yamada, 2002; Randall and Pyle, 2008).Synodus oculeus は 南シナ海のマックルズフィールド堆から得られた 標本に基づいて,Cressey(1981)によって記載 された.その後 Senou et al. (1995) は小笠原諸島 から本種を記録し,標準和名イレズミオオメエソ を提唱した.また,本種はオーストラリアのノー ザンテリトリーおよびクイーンズランドにも分布 している(Russell, 1999; Hoese and Gates, 2006). 2012 年 10 月 25 日に鹿児島県奄美群島与論島 の供利沖で,イレズミオオメエソと同定される 3 個体が採集された.本標本は国内において小笠原 諸島以外からの初めての記録となるため,ここに 報告する.