沖縄島で撮影されたマルスベカサゴ(フサカサゴ科 : オニカサゴ属) の稚魚

フサカサゴ科オニカサゴ属(Scorpaenidae: Scorpaenopsis)はインド・太平洋に広く分布し,現在28有効種が知られている(Randall and Eschmeyer, 2002;Randall and Greenfield, 2004;Motomura, 2004;Motomura and Causse, 2011;Fricke et al., 2013).このうち,日本からは13種が記録されている(本村ほか,2004;Motomura and Shinohara, 2005;中坊・甲斐,2013).本属は背鰭が12棘9軟条,臀鰭が3棘5軟条,腹鰭が1棘5軟条,眼下骨棘が3–5本,耳棘がある,不対鰭軟条が分枝する,胸鰭下方条が不分枝,側線が尾柄部後端まで延びる,および口蓋骨歯がないことによって特徴付けられる(Randall and Eschmeyer, 2002;Motomura and Senou, 2005). 2019年10月22日の夜10時頃,沖縄本島本部町崎本部緑地沖(26°38ʹ11ʺN, 127°52ʹ55ʺE)の水深2 mの場所で,中層を浮遊する体長約8 mmのフサカサゴ科魚類が第2著者によって撮影された(Fig. 1).10月24日に第3著者を介して第1著者が写真を確認したところ,オニカサゴ属のマルスベカサゴScorpaenopsis macrochir Ogilby, 1910に同定された.これまでオニカサゴ属の種名が特定された稚魚は記録されていないため(小嶋,2014),ここに報告する.