琉球列島初記録のチゴダラ科魚類ソコクロダラ

チゴダラ科ソコクロダラ属Lepidionは,日本国内からソコクロダラLepidion inosimae (Günther, 1887)とキタノクロダラLepidion schmidti Svetovidov, 1936の2種が知られている深海性魚類である(Nakaya et al., 1980;中坊・甲斐,2013).このうちソコクロダラは標準体長1 mに達し,水深580–1,110 mに生息している大型種であり(Nakaya et al., 1980;岡村,1984;柴田ほか,2015),美味な魚で主に椀種等に用いられる(山田・堀川,1998).本種は日本国内において相模湾から土佐湾にかけての太平洋,五島列島南部,および硫黄島海嶺から記録されている(Nakaya et al., 1980;遠藤,1997;山田・堀川,1998;中坊・甲斐,2013;柴田ほか,2015). 2018年7月17日に奄美群島南端に位置する与論島沖で漁獲された1個体のソコクロダラが鹿児島市中央卸売市場魚類市場に水揚げされた.本標本は琉球列島ならびに鹿児島県における本種の初めての記録となるため,ここに報告する.