日本産カクレテンジクダイ属 Apogonichthyoides (テンジクダイ科)は,クロイシモチ A. niger (Döderlein, 1883), モ ン ツ キ イ シ モ チ A. melas (Bleeker, 1848),ヨコスジイシモチ A. sialis (Jordan and Thompson, 1914), カ ク レ テ ン ジ ク ダ イ A. timorensis Bleeker, 1854,およびマダラテンジクダ イ A. umbratilis Fraser and Allen, 2010 の 5 種 が 報 告されている(馬渕ほか,2015).そのうちマダ ラテンジクダイは日本国内において,高知県柏島, 愛媛県愛南,および大隅諸島屋久島から記録され ている(吉田ほか,2011;林,2013). 鹿児島大学総合研究博物館が主導する「鹿児 島県産魚類の多様性調査プロジェクト」によって, 近年同県におけるテンジクダイ科魚類各種の分布 状 況 が 明 ら か に な り つ つ あ る( 吉 田・ 本 村, 2009, 2015a–d;Yoshida et al., 2010; 吉 田 ほ か, 2011, 2015).本研究では,鹿児島県におけるマダ ラテンジクダイの標本に基づく詳細な形態記載を 伴う記録を報告する

鹿児島県におけるマダラテンジクダイ Apogonichthyoides umbratilis の分布状況(吉田朋弘・本村浩之)