フエダイ科ヒメダイ属は背鰭条数が 10 棘 11 軟 条であること,臀鰭条数が 3 棘 8 軟条であること, 背鰭・臀鰭最後軟条が伸長すること,主上顎骨に 鱗がないこと,背鰭に欠刻がないこと,胸鰭が長 いこと,鋤骨および両顎に歯帯があること,側頭 部の鱗域が,頬部・背鰭前方部・鰓蓋の鱗域と連 続しないことなどの特徴をもつ (Allen, 1985; Akazaki and Iwatsuki, 1987).本属には,日本から ハ ナ フ エ ダ イ P. argyrogrammicus (Valenciennes, 1832),キマダラヒメダイ P. auricilla (Jordan, Evermann and Tanaka, 1927), オ オ ヒ メ P. filamentosus (Valenciennes, 1830),キンメヒメダイ P. flavipinnis Shinohara, 1963, ナ ガ サ キ フ エ ダ イ P. multidens (Day, 1871),ヒメダイ P. sieboldii (Bleeker, 1854), バラヒメダイ P. typus Bleeker, 1852,およびシマ チビキ P. zonatus (Valenciennes, 1830) の 8 種が知 られている(島田,2013). シマチビキはこれまで国内において,小笠原 諸島,北硫黄島,土佐湾,沖縄諸島以南の琉球列 島,南大東島に生息するとされてきた(島田, 2013).2015 年 2 月 17 日に奄美大島沖で 1 個体 のシマチビキが採集された.本標本は鹿児島県な らびに奄美群島における本種の標本に基づく初め ての記録となるため,ここに報告する.

奄美大島から得られたシマチビキ Pristipomoides zonatus(小枝圭太・前川隆則・本村浩之)