/ 052-017

薩摩半島から得られた九州沿岸初記録のオオカクレイワガニ(十脚目:短尾下目:イワガニ科)

是枝伶旺・久木田直斗

Abstract / Introduction / Summary:

オオカクレイワガニGeograpsus crinipes (Dana, 1851) はインド・太平洋の熱帯・亜熱帯域に広く分布し,国内においては主に奄美大島以南の琉球列島から記録されている陸生傾向が強い大型のカニであり,高潮線付近の沿岸域に生息する(酒井,1976;佐々木ほか,2018;豊田,2019).著者らが薩摩半島沿岸で行う魚類相調査の過程で,1 個体のオオカクレイワガニが採集された.薩摩半島産の個体は本種の九州沿岸からの初記録と考えられたため報告する.