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種子島から得られたコンゴウテンジクダイおよびスジイシモチ属魚類8 種の標本に基づく記録

吉田朋弘・高山真由美・本村浩之

Abstract / Introduction / Summary:

テンジクダイ科魚類Apogonidaeは,日本から26属103種が報告されており(Yoshida and Motomura, 2018;馬渕・吉田,2018;Yoshida et al., 2018a, b, 2019),このうち29種がスジイシモチ属Ostorhinchusに含まれる(馬渕・吉田,2018;Yoshida et al., 2018a, 2019).

スジイシモチ属の一種コンゴウテンジクダイは,これまで国内において静岡県から鹿児島県本土の太平洋沿岸,薩摩半島西側,および大隅諸島の竹島と屋久島から記録されていた(吉田・本村,2015;村瀬ほか,2017). 2019年の4月6日と4月26日に大隅諸島種子島熊野沖からコンゴウテンジクダイが各1個体採集された.これらの標本は本種の標本に基づく種子島からの初記録であるため,ここに報告する.また,種子島産スジイシモチ属魚類8種を標本に基づき報告する.