ヒメダイ属魚類 Pristipomoides は日本近海において 8 種が知られ,鹿児島県においてはその全種の分布が標本に基づき記録されている(桜井,2014 ;小枝ほか, 2015; Hata and Motomura, 2016a, b, 2017; Hata et al., 2017 ;小枝, 2017 ).そのうち,ナガサキフエダイ Pristipomoides multidens (Day, 1871) は最大で体長 70 cm ,全長 90 cm に達する大型種で( Senta and Tan, 1975; Allen, 1985; Ander-son and Allen, 2001 ;島田, 2013 ),美味な魚として知られる(大富, 2011 ).本種は日本国内においては山陰地方から琉球列島にかけて分布するとされるが(島田, 2013 ),沖縄島近海における水揚げは少なく,稀な種とされる(篠原, 1966 ;三浦, 2012 ).鹿児島県においてもその記録は少なく,奄美大島と種子島からのものに限られていた(藤山, 2004 ;大富, 2011 ;畑・本村, 2016b ).2017 年 2 月 21 日に屋久島近海からナガサキフエダイが採集された.本研究は同海域における本種の標本に基づく初めての記録となるため,ここに報告する.

屋久島初記録のナガサキフエダイ(畑晴陵・本村浩之)