ヨウジウオ科(Gasterosteiformes: Syngnathidae) は世界で 51 属約 196 種が知られており(Nelson, 2006),日本近海には 21 属 54 種が分布する(瀬能, 2000;鈴木ほか,2002, 2003;高田ほか,2008). ウミヤッコ属 Halicampus はインド・太平洋域で 12 種が有効種として認められており(Dawson, 1985),そのうち,日本からはホソウミヤッコ H. bootthae (Whitley, 1964),ヒメホソウミヤッコ H. dunckeri (Chabanaud, 1929),トラフウミヤッコ H. nitidus (Günther, 1901),ノコギリウミヤッコ H. brocki (Herald, 1953), ウ ミ ヤ ッ コ H. grayi Kaup, 1856,ホシヨウジ H. punctatus (Kamohara, 1952), およびタツウミヤッコ H. macrorhynchus Bamber, 1940 の 7 種が知られている(瀬能,2000).ウミ ヤッコはインド・西部太平洋域に分布し,国内か らはこれまでに駿河湾,長崎県および琉球列島か ら 報 告 さ れ て い る( 吉 野 ほ か,1975; 瀬 能, 2000;多紀ほか,2005). 2007 年 3 月 17 日に鹿児島県南さつま市笠沙町 貝浜で,ウミヤッコと同定される標本が 1 個体採 集された.この標本は鹿児島県における本種の初 記録となるため,ここに報告する.

鹿児島県初記録のヨウジウオ科ウミヤッコHalicampus grayi(太田竜平・伊東正英・本村浩之)