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和歌山県串本町で撮影されたクエとタマカイの交雑個体の記録

大西 遼・中村潤平

Abstract / Introduction / Summary:

人工的に生産されたハタ科魚類EpinephelidaeのクエEpinephelus bruneus Bloch, 1793とタマカイE. lanceolatus (Bloch, 1790)の交雑個体は,成長が速く市場価値の高い養殖対象種として日本国内で養殖が行われている(村田ほか,2017;升間,2018; Masuma and Aoki, 2024; Aoki et al., 2025).一方で,クエとタマカイの交雑個体は宮崎県と鹿児島県の自然海域から確認されており,大型の高次捕食者であることから在来生態系への影響が懸念されている(橋本ほか,2024).
 2020年6月から2025年11月にかけて和歌山県串本町において,クエとタマカイの交雑個体が継続的に観察された.本個体は橋本ほか(2024)が宮崎県と鹿児島県から報告したものと同様に,人工的に生産された交雑個体であると考えられるため,自然海域におけるハタ科魚類の交雑個体の出現記録の蓄積のためここに報告する.