/ 051-044

周防灘初記録のヤリマンボウ

澤井悦郎

Abstract / Introduction / Summary:

 ヤリマンボウ Masturus lanceolatus (Liénard, 1840) は,フグ目マンボウ科Molidae ヤリマンボウ属Masturus に属し,舵鰭の中央よりやや背側が後方に突出することが特徴的な大型海産魚類である(波戸岡・萩原,2013;松浦,2017).日本近海における本種は青森県から沖縄県まで散発的に記録されているが(例えば,波戸岡・萩原, 2013;澤井,2020),瀬戸内海における出現記録は著しく少ない(澤井,2025).このたび,2025 年1 月に山口県山陽小野田市でヤリマンボウ1 個体が打ち上げられたとの情報が得られ,周防灘で初記録になると考えられたため,ここに報告する.