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奄美大島から得られたクロタチカマス科魚類ナガタチカマス

畑 晴陵・前川隆則・中江雅典・本村浩之

Abstract / Introduction / Summary:

クロタチカマス科Gempylidaeは日本近海からは11属13種が知られ(中坊・土居内,2013;Nakayama et al., 2014),鹿児島県においてはそのうちエラブスミヤキNeoepinnula minetomai Nakayama, Kimura and Endo, 2014,アオスミヤキEpinnula magistralis Poey, 1854,クロシビカマスPromethichhtys prometheus (Cuvier, 1832),オオメカゴカマスRexea nakamurai Parin, 1989,およびカゴカマスR. prometheoides (Bleeker, 1856)の5種が報告されている(中坊・土居内,2013;岡本,2014;Nakayama et al., 2014; Hata and Motomura, 2016;畑,2017). ナガタチカマスThrysitoides marleyi Fowler, 1929は沖縄県においては稀に水揚げされることが知られるが(Nakamura and Parin, 1993;三浦,2012),これまで,鹿児島県における記録はなかった.奄美群島における魚類相調査の過程で,2個体のナガタチカマスが採集された.これらの標本は本種の鹿児島県における標本に基づく初めての記録となるため,ここに報告する.