Abstract / Introduction / Summary:
軟骨魚鋼 Chondrichthyes は,ギンザメの全頭亜 鋼 Holocephali と サ メ・ エ イ の 板 鰓 亜 鋼 Elasmobranchii を含み,日本からは 14 目 44 科 97 属 214 種 が 報 告 さ れ て い る(Nakabo, 2002; Iwatsuki et al., 2011). 鹿児島県における軟骨魚類の報告は少なく,近 年では宮原ほか(2006)(シロボシテンジクの孵 化仔魚の記録),財団法人鹿児島市水族館公社 (2008)(37 種の写真記録),荻原ほか(2009)(イ ズヒメエイの記録),Motomura et al. (2010)(13 種の記録)などが報告されているに過ぎない. 鹿児島大学総合研究博物館では,2006 年から 鹿児島県における魚類の多様性調査を行ってり, 海域ごとあるいは分布の更新をともなう種ごとの 記録が多数報告されている.分類群ごとの標本に 基づく鹿児島県における魚類相に関する調査成果 としては,これまでにネズッポ科(岩坪・本村, 2010),ニシン目(畑・本村,2011),カレイ目(大 橋・本村,2011),イサキ科・シマイサキ科(畑 ほか,2012),ハオコゼ科(荻原・本村,2012) などが報告されている.本研究では,鹿児島県に おける軟骨魚類の出現状況を明らかにするため, 鹿児島大学総合研究博物館に所蔵されている軟骨 魚類標本の調査を行った.その結果,12 目 25 科 36 属 56 種を確認したので,ここに報告する.