ヨシノボリ属 Rhinogobius Gill, 1859 は河川や湖 沼に生息するハゼ科魚類であり,ロシアからタイ とフィリピンにかけての東アジアと東南アジアに 分布する(Chen and Miller, 2014).世界で約 60 種 が知られており,国内からは約 18 種が確認されて いる(平嶋,2018). 2019 年 4 月 20 日に鹿児島市喜入中名町の鹿児島 湾 に 注 ぐ 小 河 川 か ら 6 個 体 の ル リ ヨ シ ノ ボ リ Rhinogobius mizunoi Suzuki, Shibukawa and Aizawa, 2017 が採集された.薩摩半島の鹿児島湾に面する 河川におけるルリヨシノボリの記録はこれまでに 甲突川水系から知られているのみであり(松沼・ 本村,2013),これら標本は本種の薩摩半島にお ける新たな分布の記録かつ南限を更新する記録と なる.また,鹿児島県においては生息地が飛び地 状で限られることから準絶滅危惧種に指定されて おり(米沢・四宮,2016),保全上重要であると考 えられるため,ここに報告する.

鹿児島県薩摩半島の鹿児島湾に注ぐ小河川から得られた 準絶滅危惧種ルリヨシノボリ(赤池貴大・古𣘺龍星・是枝伶旺・本村浩之)