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鹿児島県いちき串木野市新観音ヶ池の水抜き調査によって得られた魚類相の把握と在来種の保護

伊藤大介・平 瑞樹・Sirikanya Chungthanawong・Kunto Wibowo・ 上城拓也・中村潤平・Roxanne A. Cabebe・荒木萌里・岡本 情・ 渋谷駿太・堀内大敬・出羽優凪・本村浩之

Abstract / Introduction / Summary:

新観音ヶ池は鹿児島県いちき串木野市港町の「観音ヶ池市民の森」の中に位置し,大里川水系重信川下流域の農業用水を確保するために1960年に築造されたため池である(平,2015).新観音ヶ池の上流に位置する観音ヶ池では2016年と2018年に池の水抜きに伴う魚類相調査が行われたが(荻野ほか,2018),新観音ヶ池においてはこれまでに魚類に関する調査が行われたことはなかった. 2019年10月18日に鹿児島地域振興局農林水産部農村整備課所管の「農村地域防災減災事業」による斜樋・底樋改修工事にともない,新観音ヶ池の水抜きが実施された.ため池の魚類相の把握や今後の外来魚の影響をモニタリングするために,外来魚の駆除と在来種の保護を行なった.その結果,標本に基づき4科6属7種の魚類が確認された.本報告では,これらの新観音ヶ池から確認された魚類を報告する.