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鹿児島湾から得られたマハタモドキ

畑 晴陵・本村浩之

Abstract / Introduction / Summary:

ハタ科マハタ属魚類 Epinephelus は日本から 43 種が報告されている(瀬能,2013;藤原ほか, 2015).そのうち E. octofasciatus (Griffin, 1926) は, Katayama (1975) によって沖縄島と伊豆諸島須美 寿島から得られた 2 個体に基づき日本から初めて 報告されると同時に和名マハタモドキが提唱され た.現在,マハタモドキは南アフリカから日本と マルケサス諸島にかけてのインド・太平洋に分布 することが知られ,日本国内においては伊豆諸島 八丈島,小笠原諸島,和歌山県白浜,大隅諸島種 子島,沖縄島,および八重山諸島与那国島から記 録されている(Katayama, 1975;石川,2010;三浦, 2012; 瀬 能,2013; Koeda et al., 2016; 鏑 木, 2016). 2015 年 9 月 15 日,鹿児島県指宿市山川港沖で マハタモドキと同定される 1 個体が採集された. 本標本は鹿児島県本土における本種の初めての記 録となるため,ここに報告する.