シキシマハナダイ科魚類 Callanthiidae は,嗅房 が扁平で嗅板を欠くこと,側線が背鰭基底近くを 走り,背鰭基底後端付近または尾柄背縁側部に至 ること,体側鱗が孔や溝を有することなどで特徴 づ け ら れ(Anderson and Johnson, 1984; 瀬 能, 2013),日本からはシキシマハナダイ Callanthias japonicus Franz, 1910,オオメハナダイ Gramma- tonotus macrophthalmus Katayama, Yamamoto and Yamakawa, 1982, お よ び テ ン ジ ク ハ ナ ダ イ G. surugaensis Katayama, Yamakawa and Suzuki, 1980 の 3 種が知られている(瀬能,2013).そのうち シキシマハナダイは日本国内において,青森県, 秋田県から九州南岸にかけての日本海・東シナ海 沿岸,相模灘から九州南岸にかけての太平洋沿岸, 東シナ海大陸縁辺海域の広域から報告されていた (青森県水産試験場,2004, 2006;石川,2010;瀬 能,2013;山中・伊藤,2014). 2015 年 8 月 27 日,宇治群島近海で 1 個体のシ キシマハナダイが釣獲された.本標本は宇治群島 における本種の初記録となるため,ここに報告す る.

宇治群島から得られたシキシマハナダイ Callanthias japonicus(畑晴陵・土田洋之・本村浩之)