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皮膚毒を有するハタ科魚類:アゴハタPogonoperca punctataの種子島からの記録

吉田朋弘・高山真由美・本村浩之

Abstract / Introduction / Summary:

皮膚毒を有するハタ科魚類として,ルリハタ Aulacocephalus temminckii Bleeker, 1854,キハッソ ク Diploprion bifasciatum Cuvier, 1828,ヌノサラシ Grammistes sexlineatus (Thunberg, 1792),ジャノメ ヌ ノ サ ラ シ Grammistops ocellatus Schultz, 1953, お よ び ア ゴ ハ タ Pogonoperca punctate (Vale- nciennes, 1830) などが日本近海に生息することが 知られている(橋本,1977).そのうちアゴハタ(ア ゴハタ属)は,国内では八丈島,小笠原諸島,和 歌山県田辺湾,高知県,鹿児島県,屋久島,およ び琉球列島から記録されていた(瀬能,2013). また,Katayama (1960) は本種の分布を鹿児島県 としたが,詳しい産地等は不明である. 2013 年 5 月 23 日に種子島の西之表漁港におい て,アゴハタが 1 個体採集された.本標本は種子 島における本種の標本に基づく記録となるため, ここに報告する.