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鹿児島県北部から得られたサバ科魚類グルクマ Rastrelliger kanagurtaの記録

畑 晴陵・伊東正英・鏑木絋一・本村浩之

Abstract / Introduction / Summary:

サバ科 Scombridae は世界で 15 属 49 種が知ら れており(Collette and Nauen, 1983),日本近海に は 11 属 21 種が分布する(中坊・土居内,2013). グルクマ属 Rastrelliger は世界で 3 種が有効種と して認められており(Matsui, 1967; Collette and Nauen, 1983),そのうち,日本からはグルクマ Rastrelliger kanagurta (Cuvier, 1816) の 1 種のみが 屋久島と琉球列島から知られている(中坊・土居 内,2013). 2010 年 9 月 18 日に鹿児島県南さつま市笠沙町 沖で 2 個体,また 2014 年 9 月 8 日に種子島沖か ら 1 個体,計 3 個体のグルクマが採集された.こ れらは鹿児島県本土および種子島における本種の 標本に基づく初めての記録であり,同時に本種の 分布北限を更新する記録となるため,ここに報告 する.