カエルアンコウ科(Family Antennariidae)は 13 属 47 種を含む浅海性のアンコウ目魚類で,世界 の 熱 帯 か ら 温 帯 水 域 に 分 布 す る(Pietsch and Grobecker, 1987; Eschmeyer and Fong, 2011).日本 からは 3 属 15 種が知られ,そのうち 12 種はカエ ル ア ン コ ウ 属(Genus Antennarius Daudin, 1816) である(Senou, 2002). ロ ケ ッ ト カ エ ル ア ン コ ウ Antennarius analis (Schultz, 1957)は,1997 年 8 月の台風通過後に 沖縄県中城湾の浜に打ち上げられた 1 標本に基づ き,日本初記録の “ ロケットイザリウオ ” として 報告された(昆ほか , 1998; 昆・吉野 , 1999).本 種は鰓孔が尾柄近くの臀鰭基底の上方に位置する という極めて特異な形質をもつことで,本科の他 種 す べ て と 明 瞭 に 識 別 で き る(Pietsch and Grobecker, 1987). 第 1 著者は約 6 年前に高知大学理学部海洋生 物学研究室の所蔵標本の中に,ロケットカエルア ンコウの1標本を発見した.この標本は 1957 年 11 月 に 奄 美 群 島 の 加 計 呂 麻 島 で 採 集 さ れ, Kamohara(1957: 65)により奄美群島で採集され た 魚 類 リ ス ト の 中 で,“ ゴ マ フ イ ザ リ ウ オ ”Antennarius punctatissimus Fowler, 1946 として 報告されていた.本種の北限記録と標本に基づく 日本からの 2 番目の記録,また鹿児島県からの初 記録となるので報告する.

奄美群島加計呂麻島から得られたロケットカエルアンコウ Antennarius analis (アンコウ目カエルアンコウ科)(遠藤広光・片山英里)