自然保護に関して政治行政や国際関係といっ たマクロな視点による研究はこれまで希薄であっ たが,自然保護における問題要因が複雑化,多様 化しつつある昨今において,広い視野を持って課 題の解決にあたる姿勢は不可欠である.筆者は下 記の各種プロジェクトに参加し,政治行政や国際 関係といった視点から自然保護に関する研究をし ている.得られた知見を紹介することで,自然保 護研究の一助となれば幸いである. -筆者の参加しているプロジェクト等- 住友財団環境研究助成(2009 年 11 月終了)「地 域の持続可能な発展に向けた環境政策統合」 三菱財団人文科学研究助成(継続中)「『自然保 護ガバナンス』の理論化と実証研究」 文部科学省グローバル COE プログラム(継続 中)「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」 大阪大学産学連携推進本部特任研究員(ユネス コ日本政府代表部 / 2010 年 4 月開始予定)「太平 洋島嶼国における自然・文化保全戦略」 ワールドウォッチ研究所 地球白書 2010/2011 翻 訳「安全保障概念の拡大」(マイケル・レナー) 他 上記プロジェクトの中には,自然保護に限ら ず政治学や国際関係学における先進的な議論が散 見される.以下でこれまでの自然保護,これから の自然保護について端的に述べる.

自然保護の新しい展望(田中俊徳)